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『コラム』

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有限会社ゴルフハウス湘南
2024/04/15

Cittaから質問!ミート率を上げて飛距離をのばす方法

有限会社ゴルフハウス湘南×Cittaコラボシリーズ第六弾

体幹の可動域UPストレッチと体幹トレーニング方法
 

Cittaから、ゴルフの専門家「有限会社ゴルフハウス湘南」さんへ、ゴルフについて気になるアレコレを質問!

今回は、「ミート率を上げて飛距離をのばす方法」について伺っていきます。

第五弾は、「体幹の可動域UPストレッチと体幹トレーニング方法」について教えていただきました。
まだご覧いただいていない方は下記のタイトルクリックでご覧いただけます。
⇒「体幹の可動域UPストレッチと体幹トレーニング方法」

 

ーーでは早速、有限会社ゴルフハウス湘南の代表の小森さんにお話を伺っていきましょう。
小森さんよろしくお願いいたします!

【ゴルフハウス湘南代表 小森剛さん(以下敬称略)】よろしくお願いします。

 

ーー「ミート率を上げて飛距離をのばす方法」について早速ですが、ミート率を上げる事が飛距離をのばす事にはやはり重要でしょうか。

【小森】はい。重要です。飛距離を決める要素は、(A)ヘッドスピード、(B)中心性、(C)クラブ軌道、(D)フェースアングル、そして(E)入射角の5つです。
個々に説明しますと、(A)ヘッドスピードはインパクト時のヘッドスピードで、これが飛距離に大きく影響することは、ゴルフをされない方にも容易に想像できると思います。

(B)中心性が今回のテーマになっている「ミート率」です。ゴルフクラブには、スイートスポットという最もボールにパワーを伝達できるポイント(位置)があります。いわゆる「芯をくったショット」が打てる場所です。これはテニスのラケットにも野球のバットにもありますよね。
中心性とは、このスイートスポット(中心)にどれぐらい近くでヒットできたかを表す数値です。これについては後で詳しく説明しますね。

(C)クラブ軌道は、上から俯瞰でゴルフスイングを見たときに、クラブヘッドがどのような軌道を描いているかです。クラブ軌道は円軌道です。
ボールを飛ばしたい方向(飛球線)に対して接する円をクラブが描いていれば理想です。

(D)フェースアングルとは、インパクト時のクラブフェースの向きです。
ゴルフはシンプルな物理ですから、インパクト時に打ちたい方向に対して正しい方向にフェースが向いていないと、ボールは真っすぐ飛ばないばかりかボールに横回転がかかるため、飛距離ダウンにつながります。

(E)入射角は、ゴルフスイングを正面(打っている人と向かい合わせの方向)から見て、クラブがボールに対してどの角度から進入しているかを表す数値です。ボールの打ち出し角度やスピン量を決めるので、飛距離にも大きく影響します。
ゴルフでは、この5つを「5法則」と呼んでいます。ボールの弾道や飛距離を左右する物理的要素です。

 

ーー以前掲載のコラムの中で、ゴルフに必要な「ゴルフスイングにおける「重心」と正しい体重移動」について解説をしていただいたことがありましたよね!
⇒「ゴルフスイングにおける「重心」と正しい体重移動」
その際、ゴルフスイングの4つの要点について教えていただきました。
まず、ミート率を上げる為にはその4つの要点は外せない要素でしょうか。

【小森】 ゴルフスイングの「4つの要点」を復習すると、①スタビリティ(安定性)と②モビリティ(可動性)、③キネティックチェーン(運動連鎖)、そして④パワーポイント(力の作用点)の4つでした。
この4つ目のパワーポイントを物理的に5つの要素に細分化したものが、先程お話しした「5法則」です。この5つすべてがベストな状態となるポジションが「パワーポイント」というわけです。
安定すべきところを安定させ、動くべきところを大きく動かし、“カラダの中心”から生じた運動を運動連鎖の法則で最大限に増幅させ、5法則がベストとなるポジション、つまりパワーポイントでヒットすることができればボールは飛びます。これが得られた状態をピークパフォーマンスといいます。
ピークパフォーマンスを得るために、4つの要点が外せない要素であることをお分かりいただけたでしょうか?

クラブメーカーによると、クラブの真芯でヒットしたときの最大飛距離より、5%以内の飛距離ダウンで抑えられるエリアをスイートスポットと呼ぶそうです。面積にすると五円玉ぐらいの大きさです。
逆にいうと、ボールをヒットするポイントが、この五円玉から外れれば外れるほど、飛距離ダウンは大きくなるといえ、いかにこの五円玉大のスイートスポットでボールを捉えられるかが大切になります。

そのために必要なことが、上記コラムでもお伝えした「コアの安定」です。
復習すると、コアとは重心(センター・オブ・グラビティ)です。東洋的には「丹田(たんでん)」といいます。丹田は「ヘソ下3寸」と呼ばれ、おヘソから3寸(約9㎝)下にあります。解剖学で説明すると、骨盤の中心にある「仙骨」の前あたりです。

体幹の可動域UPストレッチと体幹トレーニング方法
 

ゴルフスイングは回転運動です。クラブに回転運動をさせ、クラブヘッドの重さによる遠心力を利用することで、安定した軌道を描かせることができます。ミート率を高めるには、このクラブ軌道の安定化は不可欠です。
クラブ軌道を安定させるのに大切なのが、「軸の安定」です。回転するモノの軸が不安定では、スムーズな回転運動が得られないのは容易に想像できるでしょう。
そして軸を安定させるために重要な概念が、「コア」なのです。キネティックチェーン(運動連鎖)の説明で述べた“カラダの中心”、イコールパワーの発生源が、正に「コア」なのです。

このコアを安定させるには、フィジカルの強化が不可欠で、その最も重要な部位が「体幹」です。このことは質問コラムの第5弾、「体幹の可動域UPストレッチと体幹トレーニング方法」でお伝えしました。まだお読みでない方は、是非お読みください。
⇒「体幹の可動域UPストレッチと体幹トレーニング方法」

 

ーーその他に小森さんが考える「ミート率を上げる」と「飛距離をのばす」為に必要な事は何でしょうか。

【小森】「飛距離アップ」に効果的な物理現象を説明しましょう。それは「パラメトリック加速」という現象です。パラメトリック加速とは、回転運動によって生じる遠心力を再利用し、更なる加速を生み出す物理現象です。これを説明する分かりやすい例が、小学生の運動会の種目にあります。

 
ミート率を上げて飛距離をのばす方法
 

上の写真のような運動会の種目を見たことがあると思います。「台風の目」とか「ハリケーン」とかと呼ばれるこの競技は、4~5人でチームを作り、全員で長い棒を持ち、決められたコースを走っていき、コーンを一周してUターンして戻ってくるスピートを競います。リレー形式になっている場合もあります。
この競技で勝つ秘訣は、コーンの周りをいかに早く回るかですが、そのためのポイントが回転の中心と外側の人の役割です。

ミート率を上げて飛距離をのばす方法
 

回転する際、上図に示す青い矢印の方向に遠心力が発生します。より早く回には、回転の中心(コーンに近い)の人は、赤い矢印の方向、つまりコーンに向かわせる方向に引っ張り、「向心力」を発生させることです。よってコーンに近い側の人はどっしりとしたパワーのある人を選ぶと有利です。一方外側の人はより長い距離を走らなければならないため、体重が軽くて足の速い子を選びます。体重が軽いと発生する遠心力も小さくなるからです。

 
ミート率を上げて飛距離をのばす方法

このように、より早く回転するには、発生する遠心力に対してバランスよく中心に向かう“向心力”を生じさせることが大切で、これはゴルフスイングでヘッドスピードを上げるときも同じです。
インパクト直前にグリップエンドを内側方向(カラダ側に向けた方向)に引く動きをすると向心力(上図の水色の矢印)が発生し,シャフトの回転加速度(上図の赤い矢印)が上昇するため、ヘッドスピードが上がります。力任せに引っ張るのではなく、遠心力(上図の黄色い矢印)に対しバランスよく引っ張り返すことが大切です。この現状を、東京大学名誉教授の三浦公亮先生が国際誌で提唱したのが「パラメトリック加速」です。

ゴルフスイングでパラメトリック加速を実現させる際の具体的なカラダの動きを説明します。説明は右打ちの場合です。

     
  • 左肩甲骨を背骨に寄せて引き上げる(肩甲骨を内転しながら拳上する)
  • 胸を広げる
  • 大胸筋と広背筋による肩の内転
  • 左上腕二頭筋の屈曲
  • 頭をターゲットから遠ざける
 

このような動きをインパクトの直前に瞬時にやらなければならないのは至難の業。とても無理と思う読者は多いと思います。実際これらを意識的に行うのはとても難しいです。
でも安心してください。これらの動作を本能的に行う能力を、すでに人は備えているのです。その能力を引き出すツールが、運動プログラム「ゴルフフィットネス」で使用する運動補助器具「パワーバランス」です。
パワーバランスを振り、パワーバランスに生じる遠心力を感じることで、人は本能的に向心力を発生させ、バランスを取ろうとします。それを反復的に繰り返すことで、先述のカラダの動きを自然な形で引き出すわけです。

パラメトリック加速を提唱された三浦光亮先生は、パワーバランスの開発に携わっていて、次のようなコメントを寄せてくださっています。
「パラメトリック加速は、回転運動で生じる遠心力を再利用してプラスαの加速をする、いわばブースターのようなものだ。恥ずかしいことに、この理論を主唱する私が、クラブを振るとなると、飛ばしてやろうという意識が働き、肝心の遠心力を殺してしまっていた。それを救ってくれたのがパワーバランスである。無理のない回転運動が遠心力を保つばかりか、ほとんど自動的にパラメトリック加速の姿勢にしてくれるからである。パワーバランスは単なるゴムホースではない。ゴルファーの体に自然なバランスを取り戻し、美しくパワーのある弾道をもたらすマシーンである」

 
ゴルフトレーニングで若返る!
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ーーゴルフスクールのお客様も飛距離をのばしたいと目的を持っていらっしゃる方が多いと思います。 そういったお客様にはまずどのような指導をされますか?

【小森】まずはコンディショニングです。ゴルフフィットネスで軸とコアを整え、「身体能力のABC」を向上させるところから入ります。ゴルフフィットネスはゴルフレッスンの前に15~20分ぐらいかけて、しっかり行います。
というか、ゴルフフィットネスそのものがゴルフレッスンでもあります。パワーバランスを振るとゴルフスイングの欠点も分かるので、パワーバランスを振りながら矯正していきます。そのことにより、クラブでボールを打つときには、ある程度スイングの修正点が改善されています。パワーバランスを振ることでパラメトリック加速を生み出す動きも自然に身に付きます。

アドレスはこう構えて、バックスイングは肩を回して、ダウンスイングは腰のリードで・・と、個々に動きを指示強制するレッスンはもう昭和のレッスンです。
パワーバランスのようなツールを使い、人それぞれ個々に持っている運動特性を活かし、潜在能力を引き出す指導法で、カラダに負担をかけず、健康的に上達する。そして飛距離も伸びる。そのような指導を提供しています。

ーー実際指導された方の変化はどの様な変化がありますでしょうか。

【小森】画像などで記録を取っているわけではないので、変化をお見せすることは出来ませんが、体験レッスンなどでお越しいただいた方には、即飛距離アップは実感いただいています。

 

ーー自宅でも即実践可能な、ミート率、飛距離向上の為のトレーニング方法を教えてください。

【小森】やはりお勧めはパワーバランス運動です。パワーバランス運動は、立位(立った状態)で行いますし、ゴルフスイングに即した運動ですので、ゴルフの飛距離アップやミート率向上にはうってつけです。
パワーバランスを振ると、遠心力で外へ外へと引っ張られます。人は引っ張られると、本能的にバランスを保とうと引っ張り返します。これが先程説明した向心力です。この向心力はカラダの中心方向へと働きます。この時、無意識にカラダの中心であるコアを使います。よってパワーバランス運動によって無意識のうちにコアマッスル(体幹)が鍛えられるのです。

また、ゴムホースの慣性力でより体が捻転されるためストレッチの効果も高いですし、呼吸を伴いながらリズミカルに運動しますので、有酸素運動の要素もあります。
つまりパワーバランス運動は、筋トレとストレッチ、更に有酸素運動の3つを同時に行えるのでより効率的なのです。

パワーバランス運動は歩行運動の約30倍の運動量があることが専門家の調べで分かっています。パワーバランスを5分振れば、150分歩いたことと同じになるわけです。(下図)

ミート率を上げて飛距離をのばす方法
 

パワーバランス運動に関しては、下記のコラムで詳しく紹介してます。是非お読みいただき、実践してください。
⇒「ゴルフトレーニングで若返る!」(2022/6/22 公開)
⇒「股関節の柔軟性を高めてゴルフも仕事も元気ハツラツ!」(2024/1/24 公開)

 

ーー小森さんありがとうございました!

コラムを最後までお読みいただきありがとうございます。
次回は、「スコアも翌日の仕事も絶好調にするゴルフ~身体編~」という内容でお話を伺います。お楽しみに。

また、皆さまからのゴルフの上達方法や、悩み事など疑問、質問にもお答えしていきます!

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