『コラム』
- LifeConnect代表 根岸裕
- 2021/06/16
お父さんコーチへ伝えたい「スポーツ障害予防の基礎知識」
外で遊ぶ子供達を見ていると元気を貰います。
しかし、最近は木登りやボール遊びが禁止されている公園も多く残念に感じます。
話しは変わりますが、皆さんはどんな時に大人になったと実感しましたか?
子供と大人の境界線
日本では二十歳で成人となり、大人の仲間入りをします。
しかし、義務教育の終了とともに社会人になる方も少なくありません。
また、他の国では18歳で飲酒や喫煙が認められている場合もあります。
大人と言っても基準は様々で、身体面や精神面など個人差が大きいと感じます。
一般的に、女性は男性に比べて成長が早いと言われています。
ここで、発育発達学で有名なスキャモン(1930)の「身体の4つの発育曲線パターン」をご紹介します。
この曲線は、縦軸が誕生から成熟期までの発育割合、横軸が年齢を示しています。
すべての子供がこの曲線通りではありませんが、発育を理解するにはとても有用です。
特に着目して頂きたい曲線が、最初に著しく上昇する神経型です。
なんと、5歳頃までに80%まで達しているのが分かります。
筋肉、骨、各臓器などは一般型で、第一次成長期と第二次成長期があることは有名です。
小学生の時期は神経型の発育が著しく、遊びを通じて様々な経験をする必要があるのです。
しかし、情報量が多い現代は、幼少期から専門的な技術修得を目指す傾向にあります。
特に、日本のスポーツ界はジュニアの技術力が非常に高いと言われています。
一方で幼少期の遊び体験が減り、運動神経の発育が偏ってしまうのも事実です。
子どもの身体的特徴
ところで、皆さんは自分の身長が止まった年齢を覚えていますか?
恐らく、高校卒業後から二十歳頃で身長が止まった方が多いと思います。
子供の骨の両端には成長軟骨があり、十八歳頃にその軟骨は大人の骨に代わります。
幼少期から特定の技術習得に割く時間が増えると、その動きに特化した身体になります。
運動経験に偏りが出ると、成長に伴い身体のバランスは崩れ怪我のリスクが高まります。
技術の習得に力を入れすぎたあまり、怪我で子供たちが夢をあきらめることが一番辛いですよね。
発育時期に応じた運動能力の発達を妨げない環境を作り、スポーツ障害の予防をする事がとても重要になるのです。
Myselfのジュニアプログラムでは、小学生から高校生を対象に、動きの基本である呼吸や姿勢のチェックを行い、成長時期に応じた身体作りをコンセプトにコンディショニングを提供しております。
ジュニア時代に怪我で夢をあきらめることが無いように、身体のケア方法をお伝えしております。スポーツ好きなお子様や運動嫌いを克服したいお子様がいらっしゃれば、一度身体のクセをチェックしてみませんか?