『コラム』
- ラグスタ株式会社
- 2021/07/18
ブレイクダンサー DECOさん【Cittaインタビュー】
世界最高峰のダンスバトルBattle of the Year(BOTY)に三回もの出場経験のあるブレイクダンサーDECOにインタビュー。
ご自身がダンスを始めたきっかけやこれからダンサーを目指す方はもちろん、運動としてのダンスを始める方への力強いメッセージをいただきました。
些細なことからダンスの道へ
ーーブレイクダンスを始めたきっかけは?
【DECOさん(以下敬称略)】 中学3年生の時 TV番組「めちゃイケ」の岡村vsゴリのダンスを見て、自分のスケボー用のヘルメットを使ってブレイクダンスのように回れないのかなと思い、興味を持ちました。
その時は野球をしていたためダンスの道には進みませんでしたが、近くにダンスをしている人がいると聞いて関わりを持つようになり、それがブレイクダンスを始めるきっかけになりました。
短い競技人生をより濃く最高なものにする
ーーブレイクダンスで生きていくと決心した時期はいつ頃からですか?
【DECO】 家業があるので、初めから一生ダンスで生きていくとは思っておらず、短い競技人生をより濃く最高なものにするという思いで取り組んできました。
そのためブレイクダンスで生きていくと決心したことはありませんでした。
趣味で始めたダンスがお金になった
ーーそうなんですね! それではどのようなきっかけでプロになったんですか?
【DECO】 どこからプロと呼べるのかわかりませんが、初めてダンスでお金をもらったのは大学3年生の時にダンスの大会に審査員として呼ばれて、その日にお礼金をいただきました。
趣味で始めたダンスがお金になり、初めのうちは驚いたと同時に不思議な気持ちになりました。
その後、大学卒業と同時にダンスのインストラクターの話がきたり、ユニバーサルスタジオジャパンでダンサーとして働いたり、ゲスト扱いをしていただける機会が増えてお金をもらえるようになりました。
プロになるという意識はなく常にガムシャラにやっていた為、もっと極めたいという思いで続けてきました。
ーー学生の頃はどのように過ごしていましたか?
【DECO】 高校は野球三昧、大学はダンス三昧でした。
大学のときは遊びに行く時も練習してから行っていたり帰ってきてから練習をしたり、毎日練習をしていました。
自分の環境を変えるために単身アメリカへ
ーー毎日ですか、凄いですね!卒業後はどのように過ごしていましたか?
【DECO】 卒業後は自分の環境を変える必要があると感じ、意識が海外へ向き、23歳のときに初めてアメリカへ行きました。
3ヶ月間バックパッカーでフロリダ、コロラド、カリフォルニア、サンフランシスコ、ラスベガス、ニューヨークを回りました。
ーー本場へ行って成長できたことはありますか?
【DECO】 それが、あまり変化を感じることはできませんでした。当時はアメリカのスタイルを自分のダンスとミックスさせることが難しく、苦労しました。しかし確実に視野は広がりました。
また、英語を話せない自分を受け入れてくれる人々と出会い、カルチャーの素晴らしさを感じ、ダンスへの愛が深まりました。そしてアメリカに住んでみたいという思いもあり28歳のときに再びアメリカへ、今度はラスベガスに1年3ヶ月行きました。
ーー行動力ですね。現在はどのような活動をされていますか?
【DECO】 現在はもちろんダンサーとしても活動していますが、ブレイクダンサーの育成やサポート、ブレイクダンスの普及活動にも力を入れて行っています。
ーーブレイクダンサーの育成やサポートとは?
【DECO】 現在、ダンスに向いている床材を一般家庭やダンススタジオに提供されている株式会社スカイビルディング(大阪府富田林市)にバックアップしていただきこの個人スタジオを持っています。
ここではブレイクダンサーの個人レッスンや(パリオリンピック等の)日本代表を目指すダンサーの育成やサポートも行っています。
また、フライダンススタジオ(京都市)でも講師としてクラスを持っています。このダンススタジオではキッズの育成や一般の生徒さんへの指導も行っています。
一歩踏み出す勇気
ーーブレイクダンスを始めたいという方へ、まずは何からやれば良い?
【DECO】 ありきたりですが、一歩踏み出すことです。
具体的には、やってる人に声をかける、ネットで動画を検索して見様見真似でやってみる、壁に向かって逆立ちしてみる、これが楽しいと思ったら是非本気でやってみるべきだと思います。
ーーブレイクダンスをカルチャーとしてでなく、スポーツとして見たときの面白さは?
【DECO】 人間ってこんな動きできるんだ!という所です。ダンスを知らない人でも動きを見て楽しむことができると思います。
ーーDECOさんのスタイルはアクロバットと言われる体操に似た技を多く取り入れられていますが、アクロバットをする為に取り組んでいるトレーニングはありますか?
【DECO】 体幹トレーニング、逆立ち、ブリッヂの3つは意識して行っています。
体幹トレーニングや逆立ちはアクロバットの基礎、ブリッヂはアクロバットに必要な肩の柔軟性やカラダの可動域を上げる為に行います。
やり続けていけば結果が出る
ーーダンスの前にされていた野球とダンスとの共通点はありますか?
【DECO】 やると決めたことをやり続けていけば上手くなるし結果が出るところは共通していると感じました。
また逆に、甘えが出るとそれが表情にも出るし結果にも出るといったところも共通していると感じました。
ーー今から運動やスポーツを始める方へメッセージをいただければと思います。
【DECO】 スポーツは絶対に良いものなので、自分の目的に合わせて純粋に楽しんでほしいです。
スポーツに関しても、趣味で楽しむのも良いし、その先に上手くなりたかったら突き詰めるのも良い。しんどいとか辛いとかは、その先に理想があるなら必要だけど、ただひたすら純粋に楽しんでほしいです。
ーー私も純粋に楽しむ気持ちはとても大切だと思っています!多くの方に運動やスポーツを楽しんでほしいですね。ありがとうございました。
PROFILE
ブレイクダンサーDECO
京都在住。世界最高峰のダンスバトルBattle of the Yearにも3回出場経験のあるブレイクダンサー。TVや有名企業のCM出演、テーマパークでのダンサーなど輝かしい経歴を持っている日本屈指のブレイクダンサー。
現在は地元京都でダンススクールの講師やオリンピック候補選手のサポートなどダンスの普及にも尽力。スポンサーでもある(株)スカイビルディングのサポートで個人スタジオでもレッスンを行っている。