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『コラム』

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ラグスタ株式会社
2021/09/20

プロビーチバレー・スノーバレー選手新井晴夏さん【Cittaインタビュー】

アスリートのエンジニア化プロジェクトの一環として、アスリート&元アスリートのエンジニア集団 SportsTech Labに所属し、アスリートのデュアルキャリア、セカンドキャリアのモデルとしてタイムカプセル株式会社で活動している、日本ビーチバレーボール連盟所属、ビーチバレー・スノーバレーボール選手の新井晴夏さんにインタビュー。

働きながら競技を行う楽しさや難しさ、アスリートとして描く今後のお気持ちを伺いました。

高校生の時ビーチバレーとの出会う。本格的に転向するまでの道のり

プロビーチバレー・スノーバレー選手 新井晴夏さんインタビュー

ーー新井さんはバレーボールからビーチバレーボールに転向をされていますが、競技を始めたきっかけを教えてください。

【新井晴夏さん(以下敬称略)】私は、母がママさんバレーの指導者をやっていたこともあって、“バレーボールをやりなさい”と連れていかれて半ば強制的に始めたのが最初で、当時、女の子でスポーツの習い事をしている子が少なく、友達で1人バレーボールをしている子がかっこよく、輝いて見えて、私も負けたくないし、ああやって輝きたいなと思ってバレーボールを始めました。

高校生までバレーボールをしていましたが、当時春高バレーを目指して出た大会で負けてしまって、顧問の先生にビーチバレーボールで結果を出せと言われて、ビーチバレーで全国大会に出て、強化選手指定を頂いて、大学からはビーチバレーをやると決めて進学をしました。

 

ーースポーツに関わっていく中での気持ちの変化はありましたか?

【新井】小学生の時は女の子の中でもスポーツする子が少ない中、“自分かっこいいでしょ~!”といった感じで、チームでも主力メンバーでキャプテンもやっていたりしていましたが、6年生の時に選抜の選考会があって、そこで初めて自分よりも上手い子がこんなにもいるんだ!と現実を突きつけられました。

その時に、将来私はバレーボール選手にはなれないんだと思って、そこからは勉強を頑張るようになっていきました。

中学校もバレーは遊びでやっていましたし、高校からはオファーを何校かもらっていたので、部活は今しかできない事と先生に背中を押されたこともあって、バレー強豪で勉強もできる高校に進学しました。

本当は中学で辞めようと思っていたバレーが、気づいたら高校、大学と続いていたという感じです。人に恵まれて今まで来たのかな~と、運持ってるな~と思いますね。 当時の心境の変化もあまりなく、とにかく現実的に物事を考えて選択をしてきたなと思います。

受け入れ、リスペクトして友達になる事。その為に必要なコト

プロビーチバレー・スノーバレー選手 新井晴夏さんインタビュー
 

ーーなるほど、小学生で既に現実的に物事を考えて選択をされてきたのですね!では、新井さんにとって競技の魅力とは何でしょうか?
また、新井さんにとってどんな存在ですか?

【新井】今はビーチバレーとスノーバレーをやっているのですが、自然とも人とも自分自身とも隣り合わせで、どれだけお互いをリスペクトして友達になれるかという事が一番の魅力だと思っています。

自然も様々な要素がありますが、それをマイナスに捉えるのではなくて、受け入れて友達になればなるほど、利用したパフォーマンスが出来るし、パートナーを受け入れる事で、悪い事も考え方で良く出来ます。

そうやって自然も人も自分自身に対しても、コントロールして行う事が出来れば、可能性が無限に広がっていく面白いスポーツだなと感じています。
私は、7、8人ぐらいの人格を持っていて使い分けていますよ!(笑)

そうしないと柔軟に対応ができないな~と思っていますね。ビーチバレーに転向してからそう変わっていきました!ビーチバレーは2人制なので、自分がやりたいことも出来るし、意見も通りやすいことも魅力です!

あとは、世界でも人気なスポーツで、オリンピックでも観客動員数が一番多いスポーツでもあり、パーティ感覚で海外では楽しまれている競技でもあります。

私にとっては、人生は競技一本では成り立っていないと思っていますが、誰かの為になれる事を実感できるものだと思っています。

 

ーー今まで競技をされてきた中で、これは一番努力をした!こだわってやってきたという事はありますか?

【新井】選手活動を続けられるように、大学の就活と同時にスポンサー集めの営業を120社くらいかけました。当時オリンピックに出れるか出れないかで判断される時期でもあり、なかなか厳しい状況ではありました。

何社かお声をいただけましたが、コロナの影響もありなくなってしまいましたが、そんな中でも応援してくださる方もいて、トレーナーさんや栄養士さん、理学療法士さんと一緒に、自分自身の技術向上の為に、カラダの土台作りをこだわってやりました。

ビーチバレーは人数が少ない分、お互いの責任が大きいスポーツで、パートナーのミスは私がカバーしてプラスに変えようと思えるようにもなったし、言い方を考えてものを伝えられるように意識することも努力した部分です。

まだ自分はピークじゃない。そう思う気持ちが自分を鼓舞している

ーーでは、今まで競技を続けられている理由を教えてください。

【新井】はまず、単純に辞める勇気がないです。元々身体能力が飛びぬけて高いわけではないのですが、私自身、“努力の天才”だと思っていて、まだまだ伸びしろがあって成長できると思っています。

私の両親が子どもたちのスポーツで輝いているピーク時の写真を飾っているのですが、兄2人はあるのに私だけまだなくて、両親からも晴夏のピークはまだだからと言われ、私も同じように思っているので、まだまだ自分自身の可能性を信じているし、まだまだやれると思っているので続けています。

あとは、海外からわざわざ応援に来てくれるファンの方や、現地の方も私のプレーに喜んでくれて、まだまだアスリートとして出来る社会貢献をしていきたいと思っていますし、自然の事を感じるスポーツでもあるので、環境をより良くしていけるようにも活動の幅を広げて貢献し続けたいと思っているので続けています。

プロビーチバレー・スノーバレー選手 新井晴夏さんインタビュー
 

ーー現在勤務されているタイムカプセル株式会社へ入社したきっかけを教えてください。

【新井】大学卒業後に、スポンサーのみで活用していく予定だったのですが、コロナ禍でそれも難しくなりどうしようかと考えたときに、ご縁があって、お話を聞いていく中で、競技上海外合宿や遠征も多いので、合宿先や遠征先でも出来るお仕事という事が魅力に感じたのと、スポーツにも目を向けて理解をしてくれる会社という事にも魅力を感じて入社をしました。

兄がエンジニアをしていますが、エンジニアとスポーツの両立は無理だと兄からも言われましたが、逆にそれが私にはきっかけになって入社の決め手になりましたね。(笑)

 

ーーそうなんですね。入社する上での不安や戸惑いなどはありませんでしたか?

【新井】コロナ禍でスポンサーの事とかいろいろ考える事が多かった中での入社だったので、当初は不安を感じる余裕すらなかったですね。

それから、プログラミングの黒い画面に白い文字がずら~っと並んでいる画面を初めて目にした時にフリーズ状態がひたすら続いて、説明を受けても分からない事が多すぎて更にフリーズでしたね。(笑)

今は入社して約1年になりますが、プロジェクトにも関わらせていただいて、徐々に役に立てているかな~という感じです。アスリートの強みもあると思っていますし、仲間が大変な時には必ず助けるようにしています。

アスリート社員として働く事は、アスリートとして出来る可能性を見つけられる実感がある

ーー競技と仕事の両立は大変ではないですか?両立のコツを教えてください!

【新井】文武両道という言葉があると思いますが、私は大学時代から、「文武一道」という言葉をモットーにしています。

文武両道は2つの柱を一気に立てようとする考え方ですが、文武一道は、2つの柱を一つの柱として考えて立てる考え方で、高校生の時は文武両道の考え方でいたのでキャパオーバーになってしまっていましたが、大学時代にその言葉の考え方を学んでからは、現在でも競技と仕事を一緒の柱として考えて、両方の力を合わせていい方向に持っていけるように考えているので、フルタイムに近い形でもやっていけているのかなと思います。

 

ーータイムカプセルで働く魅力はなんでしょうか?

【新井】たくさんあるのですが、競技を優先させてもらえる環境があって、社員の皆さんにも応援してもらえる事も有難くて、結果がたとえ出ていなかった時でも、変わらずに声をかけて応援をしてくださる環境が本当にありがたいです。

社内全員で高めあえる関係が築けていることが本当に素晴らしいなと感じています。

仕事でアクシデントが起きたときも、誰かのせいにするのではなくて、すぐに原因を追究して解決をするスピードが早く簡潔で、凄いと思いますし、その中で働けている事が本当に自分にとって学びになります。

Sportstech Labに込められた想い

プロビーチバレー・スノーバレー選手 新井晴夏さんインタビュー

ーー皆さんで設立をされた「Sportstech Lab」で実際におこなわれた取り組み、活動を教えてください。

【新井】プロジェクトとしてワードプレス講座を私たちが講師になって開きました。その中ではHPの作り方やデザインの仕方をレクチャーしました。

あとは、スポーツ関係企業のイベントに参加したこともあって、そこでのコミュニティーが広がったり、個々の知り合いがその企業様にいたりと、深く取り組みを知ってもらう機会になりました。あとは、SNSやYouTubeを使っての発信をしています。

その他、スポーツを活性化する目的で、体育館の予約管理システムを導入していて、現在は紙ベースでの予約が主でわざわざ現地に行く必要がある状況を、Web上で、キャッシュレス決済も出来るようなシステムを全国に広める為に動いている段階です。

 

ーー今後やりたいと思っている事はありますか?

【新井】今は直接会って何かをやることが制限されている中なので、教育面や講演は直接の方がより伝わるなとも思うので、技術指導もそうですが、アスリート目指している方や子どもたちにも、こういう道もあるんだよ!この道でもちゃんと輝けるよ!という事を伝えていきたいですね。

海外だと競技も仕事をやっている事は当たり前なので、選択肢を増やしてもらう為にもそういった発信をしていきたいです。

 

ーー素晴らしいですね!今までずっと取り組まれている運動・スポーツにはどのような可能性があると思いますか?

【新井】自分を成長させてくれるもので、人と人を繋ぐものでもあって、スポーツは音楽と一緒で一種のエンターテイメントとして、人の心を動かす力があるものだと思っています。

いろんな競技を観ることがありますが、いろんなドラマがバッググラウンドにあって、それを知ったうえで見ると、心が動かされるものだなと感じますし、どんな時代にもスポーツがある事で人の心が豊かになっている、なくてはならないものだと思っています。

今はeスポーツもあって夢が広がりますが、リアルスポーツにしかない良さ、選択肢を増やす事も出来るし、生きる目標にもなると思っています!

 

ーー最後に今から運動(スポーツ)を始めようとする方へメッセージをお願い致します。

【新井】運動・スポーツって小学生から本格的にやると思いますが、なかなかできなくて苦手に思う子も多いかと思うんです。ですが、自分に合ったやり方でできたら意外とできちゃうものだと思うし、可能性は自分次第だし、楽しむのも自分次第で、できない事ではなくて、思ったよりできちゃうよ!くらいで気軽に楽しんでもらえたらいいと思います!

 

sportstechlab
 
新井晴夏

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プロビーチバレー・スノーバレー選手 新井晴夏さん

新井晴夏

小学生からインドアのバレーを始め、高校3年生で出場したビーチバレーで全国大会に出場。
大学から本格的にビーチバレー選手に転向し、部長として競技普及にも貢献。現在は、ビーチバレー、スノーバレー両競技でワールドツアーにも参戦し世界を飛び回る“クレイジーガール”との呼び名も持つ。
競技者として次世代育成にも力を入れ活動を行い、活躍の場を広げる。 タイムカプセル株式会社に入社し、アスリート&元アスリートのエンジニア集団 SportsTech Labに所属。競技選手でありながら、システムエンジニアとして、アスリートの新たな活躍の場を広げる活動を行う。


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