『コラム』
- ラグスタ株式会社
- 2021/09/18
スカイランナー・トレイルランナー 楠田涼葉さん 【Cittaインタビュー】
現在スカイランナー/トレイルランナーとして活躍をしている楠田涼葉(くすだすずは)さんにお話を伺いました!
2020年世界選手権スカイラン日本代表にも選出されていらっしゃいました!
今回は『スカイランニング』について話を伺っています。
スカイランニングとは、山岳を空に向かって駆け登るスポーツと言われています。
水平距離よりも垂直距離や標高差が重要な要素となり、ここでの「ランニング」の意味は、陸上競技とは違い“走る”というよりは“駆け登る”ということになるのです。
想像するだけでもハードなスポーツ…。
しかし、「楽しい!」「爽快感がたまらない」と話す楠田さん。
ハードだけど爽快感・達成感がたまらないスポーツ
スカイランニングは、中距離レースといわれる20km~49kmを走る『スカイ』
累計標高差は3200m以上の50-99kmを走る長距離レース、『ウルトラ』。
平均20%以上の傾斜がある駆け登りレースである『バーティカル』に大きく分かれるそう。
楠田さんはそのなかでも、スカイとバーティカルを主に活動している。
ーー楠田さんは何がキッカケで始めたのですか?
【楠田涼葉さん(以下敬称略)】中高生の頃はバスケットボール、大学の頃にはフットサルをしていました。
もともとそんなに持久走とかは好きではないですね。
2016年からランニングを始め、2017年からはトレイルランニングの大会に参加して、本格的に2019年からスカイランニングを始めました。
やってみたときに、とにかく爽快感がたまらなかったです。楽しいって思いました。
そこからはどんどんのめりこんでいきましたね。
ーー普段学校の先生として働きながら競技をされていると聞きました。
【楠田】そうです。
普段は小学校教諭として働いています。平日はなかなか練習できないので、土日が中心になります。
ーー怪我もしやすい競技だと思います。トレーニングは必須ですよね
【楠田】そうですね。岩があったり草があったり…雷や風などの天候によってもレース環境が変わって難易度もあがります。膝が痛くなりやすいですね。
選手によっては、トレーニングとしてスキーやクロスカントリー、ロードバイクやスイムを行っていることがありますね。
コロナ禍での工夫
ーーなるほど。コロナ禍によるトレーニングへの影響は大きかったと思います。
【楠田】はい、試合数もだいぶ減りましたね。
でも、スカイランニングは外の競技でソーシャルディスタンスも取れる種目なので、少しずつ感染対策を万全にしながら戻ってきています。
コロナの影響が一番ひどかったときは県をまたいでどこかの山に練習、というのも難しかったので、家で脚立を出して登ったり下りたりを繰り返したりしていました(笑)
ーー家でですか?!すごい・・!
【楠田】近くの河川敷に20段くらいの階段があるんですが、そこを300往復した経験もあります。(笑)
遠出できない分、工夫してトレーニングを欠かさずやっていました。
ーー段差さえあれば・・・ですね!(笑)
楠田さんのようにストイックな方に向いている種目かもしれませんね。
【楠田】そうですね、スカイランニングはタイムで競うというより順位なので、私みたいに負けず嫌いの人が向いているような気がします。
選手1本でやっている人もいますが、仕事と両立しながらメリハリをつけてやっていくことでどちらの質も上げてやっています。
世界トップ10へ
ーー今後の楠田さんの目標を教えてください。
【楠田】以前の世界選手権は11位で、ここから上になると本当に強い選手ばかりです。
トップ10に入っていきたいですね。
日本選手も世界で活躍していて、2019年の男子ワールドシリーズ世界チャンピオンも日本の選手なんです。
(取材当時)9月や10月も国内での大会が控えているのでそこでしっかり結果を出していきたいと想います。
チームとしての活動
ーー楠田さんは京都府でスカイランニングのチームを作っていらっしゃるんですよね?
【楠田】京都の『TEAM☆SKY KYOTO』に所属しています。
年間5~6本の大会の運営もしていて、その大会に自分自身も参戦しています。
仲間がいるとさらにスカイランニングが楽しいですね。
ーー初心者でも参加できる大会なんてあるんでしょうか?
【楠田】大会でも距離が短いものもありますし、体験会などもやっています。
もちろん世界で戦えるレベルの練習会も行っています。
やはりスカイランニングの面白さを多くの人に知ってもらえるように、裾の尾をひろげる活動もしています。
子どもも楽しめる競技
【楠田】お子さんに本当にオススメの競技です。
小さいお子さんでも参加できる講習会などもあるのですが、山で虫が触れたり植物に触れられたり川にドボンできたり・・・!
みんな楽しんで参加しています。
小学校にあがると競技として取り組むお子さんも多いですよ。
植物に触れられる、身体も鍛えられる。そして、頭も使う。本当にオススメです。
達成感を多くの人に味わってほしい
ーーCittaを見ている皆様にメッセージをお願いします。
【楠田】スカイランニングは登っているときはしんどいですが、とにかくその先にある達成感がたまらないです。メンタルも鍛えられるし、ぜひ皆さんやってみてください。
ーーありがとうございました!
本当に目を輝かせて色々な話をして頂きました。
コロナ禍でソーシャルディスタンスや密な環境にならないようにしないといけない中、山などでおいしい空気を吸いながらできるスカイランニングは今の時代に最適だと思います。
多くの方にこの競技の楽しさを知って頂けると幸いです。
これからの楠田選手の活躍にも期待しましょう!
PROFILE
スカイランナー・トレイルランナー 楠田涼葉さん
スカイランナー/トレイルランナー
小学校の先生と選手という二足の草鞋を履きながら活動している。
多くの方にスカイランニングの楽しさを知ってもらうべく京都のチームに所属し大会運営等も行う。
活動の様子などはこちら↓↓↓