『コラム』
- Citta
- 2022/03/28
ライフル射撃選手 田畑実菜さん【Cittaインタビュー】
今回は2019年の茨城国体「成年女子エアピストル」で大会新記録を樹立し優勝している田畑実菜選手にお話を伺いました。
高校時代には「ビームピストル」で選抜大会、国体、JOCカップの高校三冠も達成されている、大注目のアスリートです。
エアピストルは長さが約40cm、重さは約1キロ。
60発を75分以内に直径約15センチの的を狙い行います。
距離としては10メートル離れていて、集中力が必須となる競技です。
走ることは苦手、でも “的当て” なら!
ーー始めたキッカケを教えてください
【田畑実菜さん(以下敬称略)】元々走ったりすることは苦手で、高校入るタイミングに母から進められて始めました。
やってみると楽しくて、嫌にはならなかったですね。
1年生から始めて、最初は全然的に当たらなくて…。
自分は遅咲きタイプです。コツコツ努力してやっと3年生の頃に花開いた感じという感じです。
部活では、銃の数も限られていたので使えない間には、ランニング・筋トレ・腹筋・背筋などをして身体作りをしていました。
ーー魅力とはなんでしょうか
【田畑】練習や射撃の仕方を自分で決められることですね。
自分のペースでコツコツやれるのが好きです。
あとは観る側の楽しみ方として得点もそうですが、75分間に60発撃つというルールがあり、選手それぞれ時間の使い方は自由なんですね。
最初から集中力を高めて一気に撃つでも良いし選手それぞれでやり方が違います。一人一人のルーティンがありますね。
それを見ているのも楽しいと思います。本当に色々な人がいるので。
私は的に向かって最初に礼はしますが、他は特にルーティンはないですね。
2016岩手国体で優勝、日本新記録も更新
ーー田畑さんにとって印象に残っている大会は?
【田畑】高校3年生の時にあった2016岩手国体です。
この大会の前に、翌年の2017えひめ国体のリハーサル大会があり、そこで自分が持っていた日本新記録を塗り替えられたんです。
だから絶対岩手国体ではそれを超えようと思って・・・
岩手国体で優勝できたときは、本当に嬉しかったです。喜びが爆発しましたね。
ーー現在コロナの影響もあると思いますが、トレーニングではどういったことを取り組んでいますか?
【田畑】今は大会も中止になったりしているので、自宅でトレーニングすることも増えました。
体幹トレーニングや筋力トレーニングを行っています。
ピストルを持つことを意識した体幹トレーニングも取り入れています。
ピストルだけで1キロあり、それを支えてしっかり立てないといけないので。
自宅でのトレーニング風景。
約1kgのペットボトルを持ち、構えを保持することを意識している。
ーーどのようなリズムで日々過ごされているのですか?
【田畑】今、西川ローズ株式会社に所属しています。
平日は基本的には仕事、家に帰ってトレーニングをしています。土日が射撃場へ行ってのトレーニングです。
日頃は西川ローズ㈱の職員として、品質管理課の試験業務などをこなしている。
入社1年目ながら仕事と競技の両立をしっかりと行い、仕事でも活躍している。
ーー今後の目標を教えてください。
【田畑】今年は三重国スポが中止になり、非常に残念でした。
来年は優勝目指して頑張りたいと思います。
4年後には地元の滋賀県で国スポがあるのでそこで活躍したいとも思っています!
そして大きな目標としてはオリンピックも狙いたいですね。
小柄な体格ながら滋賀県そして日本の頂点に立つ、田畑選手。
多くの方に支えられながら、今後控えている大会に向けて鍛錬していらっしゃいます。
田畑選手の活躍を応援しましょう!
(中央が田畑選手)
PROFILE
ライフル射撃選手 田畑実菜
ライフル射撃選手
西川ローズ株式会社所属
滋賀県甲賀市出身
水口高校時代、ビームピストルで選抜大会、国体、JOCカップの高校三冠を達成した。
2019年の茨城国体では大会新で優勝している。