『コラム』
- Citta
- 2022/03/20
プロフェッショナルコーチ 木村克己さん【Cittaインタビュー】
“走る”という事を通して自然の中でカラダを動かす楽しさや、自分が本来持っているエネルギーに気付ける指導で大人気の、「きむかつコーチ」こと、木村克己さんのインタビュー。
プロフェッショナルコーチ、吉本ふるさとアスリートとしてTV出演など多方面でご活躍です。
鍼灸師の資格をお持ちで、一般社団法人日本ランニングファシリテーター協会の理事長でもある木村さんに、走る×笑いがもたらす可能性についてお伺いしました。
横の繋がりを創る志事
ーー早速ですが、木村さんの主な活動拠点や志事内容を教えてください。
【木村克己さん(以下敬称略)】居住地の京都を中心に、大阪、東京でランニング教室や、最近だと東京オリンピック前のイベントでお子さん向けにランニングセミナーをさせていただいたりしています。
鍼灸師でもあるので、人の心と身体をケアする観点でランニングを取り入れて、身近なところを中心に、山に入って自然を感じながらパーソナルトレーニングをおこなっています。
自然の中に触れることで人の心がどんどん開花して笑顔になり、周りの方も元気になれるお手伝いができればと思い、日々活動しています。
ーー一般社団法人 日本ランニングファシリテーター協会理事長でいらっしゃいますが、まず、ランニングファシリテーター協会はどの様な事をされているのでしょうか。
【木村】私自身の経験がまず基になっているのですが、様々な走る事を経験した運動指導者のコミュニティーが形になったものです。
協会を通してその方々の横の繋がりを作るきっかけにして、コラボを生んだり、新規の認定コーチの育成講座の開催や、走る事をもっと楽しく思ってもらえたり、可能性を感じてもらえるようなイベントの開催を協会メンバーと一緒におこなっています。
ーー日本ランニングファシリテーター協会設立までの経緯をお当時の想いも含めて伺いできますか?
【木村】私自身が2005年に鍼灸師として開業をして運営を考えていく中で、1年ほど経った時に、私自身の得意である走ることでお声をかけていただく事がありました。
その方は全く走ったこと無い方で、2ヶ月後のマラソン大会に出たいからどうしたらいい?とお声がけをいただいたのですが、そのことをきっかけに、今まで私自身が学んできたコミュニケーションやリーダーシップ、心理学、そして選手としてオリンピックを目指して競技に取組んできた経験を組み合わせたら面白い事ができるのではないかと思って、ランニングを取り入れたコーチングを始めました。
そこから、鍼灸師としても所持金ほぼゼロで始め、全く広告も出さず、場所を作る事もなく、繋がりだけで10年間広がりを続けてくることができました。
コーチとしても、全国からコーチングを受けてくださる方が増え、生徒の皆さんでもコミュニティーが広がっていき、その中で高めあう仲間の集まりがいくつも出来ていき、これって素晴しいなと思ったんです。
もっとこういった繋がりを各地でも作れたら、よりたくさんの方が幸せになる循環が起こせるのではと思って、横の繋がりが作っていきたいという想いで、日本ランニングファシリテーター協会を設立しました。
ーー素晴しいですね!
現在の協会メンバーの方はどのくらいいらっしゃいますか?
【木村】現在主要メンバーとして、協会認定コーチ・アドバイザーと呼ばれている方は20数名です。
主要メンバーは現在あまり増やしていない状態ですが、イベントを通して認定コーチからの横の広がりで、どんどん素敵で面白い方々が集まってきてくださっています。
イベントでも毎回参加いただける方も多く、その方がまた仲間を引き連れてきてくださって、どんどんどんどん大きな輪にメンバーが広がっていますね!
集まってくださる方皆さん社会貢献信が強く、ユーモアたっぷりでとっても素敵な空間になっていて、イベントの度に素晴らしい循環が広がっているなと実感しています。
ーーなるほど~!その輪の中に飛び込んだら絶対に楽しいですね!
ランニングコミュニケーターとはどんなことを学び、担うのでしょうか。
【木村】講座としては、リーダーシップ・コミュニケーション・魔法のランニングの3つの項目です。
ランニングは、走る為の技術と思われがちなのですが実は、リーダーシップとコミュニケーションを動作に絡めた手法なんです。
魔法のランニングは応用編の様な形で、リーダーシップとコミュニケーションを組み合わせるとこんな化学反応が起きて、こんなに人って変われるよ!という事を実践しながら学ぶ流れで、講座を通してたくさんの魔法使いを増やしていますよ!(笑)
魔法使いやエンターティナーに皆さん変わっていますね!
ーー魔法使いですか!素敵です!
どういった方々がランニングコミュニケーターとしてご活躍なのでしょうか。
【木村】元々健康系のお仕事、例えば、インストラクターの方や健康運動指導士の方などの有資格者や、福祉、介護関連のお仕事をされている方学校の先生等、社会福祉貢献性と健康・運動系の方々が多いですね。
男女比は半々(若干男性)ですが、そこはあまり関係なくいらっしゃいます。
ーー日本ランニングファシリテーター協会の活動を通して、協会の理念、ミッションが実感・達成できたエピソードをご紹介いただけますか?
【木村】ランニングイベント(マラソン大会等)やパーソナルトレーニングがランニングコミュニケーターたちの持ち味を発揮する場になります。
ランニングコミュニケーターはこれからのリーダー像として、寄り添って周りを引き立てる役になり、自分がネタとして周りが楽しくなる、来てよかった、また来たい!と思ってもらえる様な空間づくりをおこなっています。
初めて私たちが主催でおこなったワクワクランニングフェスタで、イベントの最後に、その場に参加した皆さんが手を繋ぎあって輪になった時間がありました。
ワクワクランニングフェスタ~繋ぐ~というタイトルどおり、年齢男女関係なく、未就学児からおじいちゃんおばあちゃん、障害者の方もみんなで手を取り合って横の方と繋がり、お友達になって一緒に楽しめる同志で一つの輪になった光景は今でもとても印象に残っています。
その時のみんなの想いが一つに繋がったあの空間が、私たちが想い描く世界に出していきたいものだなと、実感した瞬間でしたね。
時々イベントに吉本の芸人さんも来てくださるのですが、そういった方々とも一体となる世界観、って凄くいいなと感じます。
芸人さんの短所を長所に変えてネタにしてしまう、個性の出し方がとても素敵だなと感じていて、私たち協会でも伝えている、自分の弱みを強みに変えるという事にリンクしていて、芸人さんから学ぶことがたくさんあります。
自分の全てを個性として認めあえる場所が本当に素晴らしい空間だと思いますし、その空間を生み出せる仲間づくりをしていきたいですね。
今年の春は、第7回目の「わくわくランニングフェスタ”つなぐ”」を京都北山にて開催します!
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走ることは人生そのもの
ーー木村さんの“走る事は生きる事そのもの”この言葉がとても印象的です。 その真意を教えていただけますか?
【木村】私が走ることを提供する側になって初めて、学んだり気付いたりできるようになりました。
自分が新しい挑戦をし続けないと、人に与えるモノは出てこないと思ったんです。
新しい経験、とても辛い局面に出会うと、自分の弱い面ってものすごく出てくることに気づけました。
日頃から皆さんにお伝えしているアプローチを自身で実践する事で、その弱い自分を変えていける事が身をもって実感が出来て、運動中でなくても日常生活の中でも大いに生かせる部分があるのではないかと感じました。
そういった経験、対処法を体感しているからこそ、皆さんにもお伝えが出来て、それによって人生が豊かに変わっていく方々をたくさん見ることが出来ています。
そういったところから、“走ることは生きる事そのもの”であり、人生そのものに繋がってくるんだなと実感していますね。
私は動く星だと思っているので、カラダが動かせるうちはどんどんチャレンジして人生に活かしていきたいですし、他の方の役に立つ経験を少しでも増やしたいと思っています。
ーー走る事を(トライアスロン)始めたきっかけはなんでしょうか。
【木村】中学校の同級生が高校で先にトライアスロンを始めていて、私は高校で陸上部に入ったんですが、当時あまりトライアスロンがメジャーではなく、知っている程度でしたが何か凄いな~と思っていたんです。
でも、同級生よりも運動能力は優れている自信があったので(笑)、同級生に出来て私にできない訳はないとは思っていました。(笑)
元々私は泳げなかったこともありますが、なかなか始めるタイミングもなく、ちょうど同級生も関西圏に進学が決まっていたので、大学進学をきっかけに一緒にトライアスロンを始めることにしました。
やるからには負けられないと思っていましたね。
同級生はインストラクターの専門学校に進学していたので、水泳の練習メニューを組んでもらって練習をしていた思い出があります。
一緒に出る大会を目標に練習をしていました。同級生の方が競技歴は先輩なので、コーチと呼んで練習メニューを作ってもらってましたね。(笑)
でも絶対本番は負けないと思っていましたけど。(笑)
ーー大きな事故から奇跡的で驚異的な回復をされた鍵にもなった、“トレイルランニング”
トレイルランニング魅力、長い距離を走る魅力はどんなところにあるでしょうか。
【木村】トレイルランニングは、日常とは全く別世界に入れる感覚が面白いですね。
心理的な部分で普通に走るとは全く違う集中力や、目線や感じるモノ、動作も全く違い、動きやロケーションが変わることで、気持ちが全く違うものになるので、走ること自体非常に面白いです。
また、自然と一体化になれる面白みがありますね。
またそこで感じることが出来る感覚は、物事を考えるヒントにもなっています。
お仕事に日々追われている方でも、全く違う感覚になることができるので、最初緊張でこわばっていた表情も、終わったころには自然な笑顔に戻っているという、その人の本来の姿に戻してくれる不思議な力がトレイルランニングにはありますね。
私もその中で様々お話をしながら、気持ちを変えられるコツと方法を踏まえて運動で遊んでみたり、自分の体で遊んだり、アプローチをおこないますが、トレイルランニングは勝手に童心に返って楽しめる要素があるものだなと思っています。
少し走ることが出来れば誰でもトレイルランニングにお連れしたいなと思っています。
ーートレイルランニングは“過酷そう・・・”と思ってしまいます・・・
【木村】むしろ頑張らなくていい、頑張っちゃいけないのがトレイルランニングなんです。
ロードのランニングは走り続けないといけないですよね?トレイルランニングは登りになったら歩けるから休めるんです。(笑)
走っているときと、歩いているときの心の安定感は違って、歩くとホッとするし、心拍も下がるし、視野も広がって、精神的に安定しやすいんです。
下りは重力に任せて自然に走り出せる。
通常の環境とは違い、高い集中状態を作れるので、いつもより凄い自分と出会えるし、楽しい・ワクワク・わぁ怖い!の連続で、楽しい事と頑張らなくていい事の連続がトレイルランニングです!
変化があるので飽きないし、気づいたら長距離になっている感覚ですね!
人気のシューズを履いて、ゆる~くトレイルランニングを楽しめるイベントも近々開催しますよ!
イベント詳細は下の画像をクリックして覗いてみてください!
挑戦力を還元力に
ーー100マイル(約160㎞)や200マイル(約320㎞)といった過酷なレースに挑戦する原動力はなんでしょうか?
【木村】元々挑戦のきっかけは、周りに与えるコーチの役割、責任からやってみようと決心しました。
また、勇気を持って挑戦する背中を子どもたちにも見せたいなという事がありました。
数字を追っているわけではないので失敗はないから、その中でどんな気付きがあって、どんなことが学べるのか、周りの方や子供たちに役に立つ発見ができる経験にしたいという想いで挑戦しています。
ダメになる経験もあとで語る為のネタとして捉えてネタ探しの為にやっている感覚ですね。(笑)
長距離をやる様になり、だんだんと客観的な思考に変化してきました。
というのも長時間やっていると、意識が保てなくなるので、思考を自分じゃない意識に持っていくと長時間のレースも楽しめたり、自分の変化を客観的に捉えて、レースをやりながら新たな発見をして自分のスキルを上げている状態ですね。
私が挑戦する事で、背中を追って挑戦する仲間が増えていて、またその仲間の後押しをしたり、サポートをする事をしながら、いい循環を築けていると感じますし、自分の大きな生きがいになっていますね。
ーー様々なスポンサー企業が付いていらっしゃいますが、今回木村様とCittaを繋いでくださった、サン・クロレラさんの商品で普段から愛用されているものを教えてください。
【木村】サン・クロレラさんは、アウトドアフィットネスクラブで一緒に働いていた方からの紹介をしてもらった事がきっかけでサポートをいただくようになりました。
⇒サン・クロレラ
私が日頃愛用しているのは、サンクロレラAの粒とサンクロレラ茶です。
サンクロレラA粒は毎朝摂取していて、非常に排泄のサイクルがしっかりできている実感があり、身体がすっきりしていて、午前中のセッションも身体が軽い状態でおこなう事が出来ているので非常に有難いです。
またここ何年か風邪もひかずに過ごすことが出来ています!
笑う力の可能性
ーーよしもとふるさとアスリートとして、走る×笑い×社会貢献としてご活動もなさっていますが、スポーツとお笑いの融合による可能性とはなんでしょうか。
【木村】日本ランニングファシリテーター協会で魔法のランニングをする時に、相手の“笑顔を作る”事をします。
笑顔を作る事によって体ってとっても動かしやすくなり、受け入れられる体勢をつくりやすくなります。
魔法にかかりやすくなるのも笑顔が大事なんです!
笑顔を作る事で非常にコミュニケーションがスムーズになって、物事が前向きになるし、そういう空間を私たちが創りだすことで、平和にもなるし、世の中が明るくなるという想いの中で私たちも活動をしています。
イベントで吉本の芸人さんと出会った時に、私たちも同じことしていると思ったんです!
笑いを通して社会貢献に繋げる取り組みの中で、想いが通じるところがあり、お話しにいき一緒に活動をさせていただくようになりました。
また、私はダウンタウンさんがきっかけで、関西に移りました。
芸人さんの持つ、人を一瞬で笑顔にできる力が私にはなくて、その芸がある関西の方にリスペクトして取り入れたいという想いもあったので、憧れの方々と一緒にお仕事が出来るようになるなんて夢のようでした。
実際に、テレビ番組に大阪マラソンの企画でご一緒した時にトークをさせていただきましたが、芸人さんは頭がいいなと思ったんです。
返しや反応の速さが凄いなと実感して、私たちも協会で取り入れて伝えていかないといけないな、負けてられないなと思いました。(笑)
自分はネタとして、道具として相手を笑わせる、エンターティナーとしての振る舞いを学ばせていただいていますね。
ーー協会の皆さんも芸人さんですね!(笑)
今後、よしもとふるさとアスリートとしてどんなことを発信していきたいですか?
【木村】そうですね!(笑)
吉本さんと協会メンバーが関わる場を増やしていきたいと思っています。
現在もふるさとアスリートに協会メンバーが登録していて、どんどんふるさとアスリートが増えてるんです!(笑)
これからもどんどん協会から関わりを持って、私たちの発信から芸人さんの魅力を引き出したいと思います!
一緒にコラボする事で、今元気がない日本、世界を運動×笑いが健康の柱になって、元氣・活氣・活氣を創り出す、世の中がよくなることを発信していきたいと思います。
ーー「走る新たな価値」とはなんでしょうか。
【木村】そうですね。自分自身を知る機会になる事、そして新しい可能性を走ることから見出せることですね。
自分に自信が持てる事は、何をするにも原動力になります。
健康における自信・確信・勇気・可能性というものは、他の何をしていくにも一番大事な重要な力だと思っています。
そういった価値を走ることを通して伝えていきたいですね。
ーー日本ランニングファシリテーター協会が今後目指すことはなんでしょうか。
【木村】3.4年後には、協会からそれぞれの場所で活躍するリーダーを増やしたいと思っています。
私はネタ的存在にしてもらって、協会が私から離れたとしても、日本を元気に出来る存在であり続けられるようになればいいなと期待しています。
ーー素晴しいです!木村さんが今後、新たに挑戦したい事はありますか?
【木村】アスリートとして更なるチャレンジをしていきたいです。
スパルタンレースという、障害物長距離レースに2019年から取組んでいて、20キロには挑戦していますが、さらに上のレースに挑んでいきたいと思っています。
関西では大会もなく、コニュニティーも少ないので、そこを広げる役割も担いたいですね。
50歳超えた辺りでは、農業、社会貢献活動、健康、運動、食といった様々な分野をコラボレーションした様な別の会社の設立をしたいなと思っています。そこから新たな広がりを作っていきたいですね。
ーー最後に、走る事はもとより、運動に苦手意識がある方も多いです。そういった方々が運動を取り入れるキッカケになるアドバイスをお願いします!
【木村】はい。できたら自然の中に行く事が大事です。
公園とかでもいいので自然の中に身をおくこと。
気持ちのいい空気を吸いながら過ごしたり、歩いてみると、どんどん気持ちよさが自分の中に入ってきます。
日の光に浴びたり、木のエネルギーをもらいながらゆっくりお散歩をしたり、身体を動かしていると自然と前向きになって身体をもっと動かしたくなってきます!
走りたくなったら走ってみる。自分の想いに身を任せて身体を動かせることがいいな~と思えたらそこが始まりになるのではないのかなと思います!
PROFILE
プロフェッショナルコーチ 木村克己
プロフェッショナルコーチ 吉本ふるさとアスリート(トライアスロン)
サン・クロレラサポートアスリート
一般社団法人 日本ランニングファシリテーター協会理事長
鍼灸師でありながら、プロフェッショナルコーチ「きむかつコーチ」としてイベント講師、TV出演など多方面で活躍
理事長を務める日本ランニングファシリテーター協会では、“走る事を通して、希望溢れる未来を創る”を理念に、笑顔でエネルギーの溢れるリーダーの育成、笑顔で元気に健康的な人生を送るコミュニティーを全国各地に広げている。
トライアスロン、ウルトラトレイルランニング、スパルタンレースなど数々の過酷なレースに挑み続ける。進化がまだまだ止まらない。