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『コラム』

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野村整形外科
2025/06/12

【野村整形外科】日常生活・スポーツで 起こりやすい外傷・傷害 足関節捻挫編

前回は足関節捻挫の予防方法ついてご紹介をさせていただきました。

今回は、足関節捻挫のリハビリテーションについてご紹介させていただきます。

足関節捻挫(足関節靭帯損傷)は足首の関節(足関節)を捻ることによって、

くるぶし周辺に痛み、腫れ、圧痛などの症状が現れます。

足関節捻挫は、スポーツ中での怪我としては一番多く、靭帯を損傷するケースも

あるため足関節靭帯損傷と呼ばれることも多いです。

階段の踏み外しなどでも日常生活でも起こりやすいため、身近な外傷として放置されがちですが、

放置すると痛みが長期化したり、不安定な足関節となったりして、その後の治療が難航することもあります。

足関節には、体を支える脛骨・腓骨といった脚の部分と踵骨といったかかとの骨があり、

立っている際にも体重がかかりやすく、痛み、疲労を感じやすい部位でもあります。

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では、足関節捻挫のリハビリテーションの流れを紹介していきます。


まずは、日常生活やスポーツ復帰までのプロセスは大きく3つに分けられます。


  1. 急性期~亜急性期

  2. 回復期

  3. 強化期~復帰期



  1. 急性期~亜急性期

この時期では、靱帯損傷による急性的な症状を、身体活動量の調整や装具による関節保護、アイシングなどで管理し、早い段階から背屈可動域の改善、等尺性収縮(関節が動いていないが筋肉が収縮している状態)、歩行練習など日常生活動作を遂行することが重要になります。

  1. 回復期


この時期では、左右対称な関節可動域、静的姿勢バランス、スポーツ基本動作(スクワット、ジョグ、ジャンプなど)の獲得を目指します。足関節内側裂隙の痛みがあると、スポーツ復帰の遅延につながる可能性があるため注意が必要になります。



  1. 強化期~復帰期


この時期では、積極的な筋力強化、アジリティトレーニング、スポーツ特異的動作の練習を行います。スポーツ動作中に痛みや不安感がなく、筋力・動的バランス、機能的パフォーマンスは左右対称であることを目指します。

※スポーツ復帰を判断するための評価のポイント


評価する基準として用いられるテストを2つ紹介していきます。

Yーbalance test

forward hop test



Yーbalance test





Yーbalance testは、片足立ちの状態で、浮かせた足を前方、後方外側、後方内側の3方向にどれだけリーチできるかを測るバランス検査です。主に、筋力、柔軟性、体幹力、体性感覚などがしっかりと機能しているかをチェックする目的で行います。

forward hop test

forward hop testは片足で前方に最大跳躍した際の距離を測定します。


※主に2つテストを用いて、健側と患側の左右差を改善することを目標に取り組んでいきます。


おわりに

今回は、足関節捻挫のリハビリテーションの流れを紹介させていただきました。

足関節捻挫後のスポーツの復帰基準はまだまだ未知数のところがあり、定期的に

機能的パフォーマンスを評価し、受傷前の状態と比較しながらスポーツ復帰基準を作成していきます。

冒頭でもお伝えしましたが、スポーツ外傷の中で、一番多い怪我になります。

スポーツを心から楽しめるようにしていくためにもしっかりとリハビリと予防を行っていきましょう!






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