『コラム』
- ラグスタ株式会社
- 2021/03/28
金メダリスト 阿部 雅司さん【Cittaインタビュー】Vol.4
ノルディック複合でリレハンメルオリンピック金メダル、ノルディックスキー世界選手権団体優勝3回の阿部雅司さんへのインタビュー最終回。常に挑戦し続けている阿部さんに、『コロナ禍だから出来ること』についてお伺いします。
2021年4月1日 阿部雅司さんの対談がCittaTVにて公開決定!
お相手は北海道の夕方の顔、MCのヒロ福地さんです!
「北海道から世界へ」飛び立ったリレハンメルオリンピック金メダルの阿部雅司さんが新しい運動のカタチとして「これから運動をする人」「スポーツに挑戦しようとしている人」へ熱いメッセージをいただいています。乞うご期待!
前書き前書き前書き
いつでも『挑戦』し続けたい。 コロナ禍だからこそできるようになったこと。
ーー昨年は特に新型コロナウイルスの影響もあり、例年通りの普及活動やイベントが延期・中止となる機会も少なくなかったかと思います。このコロナ禍で新たに行った活動などはありますか?
【阿部 雅司さん(以下敬称略)】今までだと年に3〜4回、数時間の会議の為だけにスイスに行ったりしてたんですが、今年は全部オンラインになったので今まですごく時間をロスしてたんだなと気付かされました(笑)そもそも去年は北海道から一度も出ていないです(笑)
あとは講演も年に数十本していたんですが、昨年は夏場までほとんどできませんでした。
9月くらいから学校に呼ばれ始めて、放送室から各クラスにいる全校生徒にモニター越しに話をするという新しいスタイルの講演を行いましたが、全校生徒が集まれない中で『これならできるんだ』という発見もありました。
コロナが流行し始めた初期の頃はみんな何でも辞める・諦めるということが普通になったしまったけど、今はもう『どうやったらできるのか』ということを考えていくのが正しいんじゃないかなと思っています。
辞めるのは簡単だけど正解ではないと思うし、会議や講演のことはコロナのおかげで気づけた点だと思うので、新しいスタイルを見つけられたことをプラスに捉えています。
ーーコロナ禍にライフスタイルを見つめ直すきっかけができたことで『運動』に挑戦している(したい)方たちも多く見受けられました。日頃よりスポーツの普及活動に力を入れている阿部さんから見て、そのような社会背景についてどう思われますか?また、今後どのように発展していってほしいと思いますか?
【阿部】今まで運動に全く興味のなかった方たちが、コロナの影響で健康にちょっと目を向けてくれるようになりましたよね。
そういう方たちがどんどん増えてくると、普段の生活の中でも運動や健康に関係する会話が増えてきて、職場やプライベートな場でも自然と仲間も増えるんじゃないかなという良い印象ですね。
今まではスポーツをしてきた一部分の方たちだけで仲良くしていた感じだけど、同じ話題で盛り上がれる方が増えることはとても嬉しいことです。
ーー学生時代にスポーツ経験のある方が久しぶりに運動をするということは意外とハードルが低いかもしれないですが、全くスポーツをしてこなかった方たちからすると『運動をする・始める』ということは結構ハードルが高いと思いますがその点についてはどう思われますか?
【阿部】そうですね。そういったことを考えるとCittaのようなサイトはとても良いんじゃないかなと思います。
ウェブやSNSにも情報はたくさんあるけど、何が正しくて何が間違っているのか判断できないというところが現実だと思うので。まずは人前ではなく、自宅でやってみるというところから始められるのは本当に良いきっかけになるんじゃないかなと思っています。
ーーありがとうございます!Cittaが運動に挑戦するハードルを少しでも下げることができれば、これからももっと頑張ります!
今後、健康や運動に興味を持ったり挑戦する方たちがどのように増えていくと理想的だと思われますか?
【阿部】今は個々でそういう変化が出ている段階だと思いますが、会社や団体のトップの方たちがそういった意識を持ち始めると社会全体も変わっていくんじゃないかなと思っています。
例えば『月曜日は残業せずに、Cittaで運動をしよう!』とかね。名寄市の企業でも似たような取り組みをしているところがありました。週に1回みんなでスポーツをすることを継続したら、社員の結束力がグッと上がってそのおかげで業績も良くなったそうです。だから色々な企業のトップの方たちにも、『運動』や『スポーツ』といった点に目をつけて実践してもらえると理想的ですね!
ーー事前アンケートで現在挑戦されていることとしてマラソンを挙げられていましたが、そもそもマラソンに挑戦したきっかけは何ですか?
【阿部】実は引退して5年間は全く運動してなかったんです(笑)それこそ不摂生ばかり(笑)だけどチームメイトがベルリンマラソンを完走したと自慢してきて、僕も負けたくないなという思いから日本のマラソン大会に申し込んで出てみたんです。
そしたら全然走れなくて。チームメイトに負けたことは悔しかったけど、マラソンなんてもう二度とやらないと思ってたんです(笑)でもしばらくして、負けたまま終わるのは何だか悔しいなと思って、次の年に練習をして2回目のマラソンでは3時間を切ることを目標に出場したんです。
そしたら2時間59分50秒くらいのギリギリで走り切ることができて。その時の感動がなんとも言えなかったんですよね。辛かった分余計に嬉しかったのもあったし、そこからマラソンにハマってしまいました(笑)
レース後半は『もうここまで頑張ったから良いんじゃないの?』という自分の中で悪魔のささやきが聞こえるんですけど、それに耐えながらゴールできた時には金メダルを取った時よりも嬉しかったな(笑)
ーーもともと走ることはお好きだったんですか?
【阿部】いや、もともとあまり好きではなかったかな…練習で仕方なく走ってたという感じ。
トレーニングの一環としてやっていました。でもその好きではなかったことが感動に変わっていって結果として今ハマっているので…(笑)
ーーマラソンに挑戦していく上で、今後の目標を教えて下さい!
【阿部】昨年は大会がほとんどなかったんですが、2019年まではサブスリー(3時間のタイムを切ること)を達成できていたので、自分の中では60歳までサブスリーでいたいなと思ってます。今年も何かの大会があれば、そこでサブスリーを達成できるようにトレーニングをしていこうと思っています!
ーー作年のイベントで阿部さんが走っているお姿を拝見しましたが、とても軽々と走られていたので…65歳もしくはその先でもサブスリー達成できるのではないかなと思います!
【阿部】がんばります!(笑)
ーー常に挑戦を続け輝かれている阿部さんですが、これから運動やスポーツに挑戦したい方たちへメッセージをお願いします!
【阿部】 運動やスポーツは継続してみて初めて結果が出るものだと思います。それが良かったのか悪かったのかも継続したからこそわかることです。
一気にたくさんのことを実践するのではなく、少しでも良いから毎日コツコツ取り組む癖をつけると良いと思います!そうすると、どんどん自分の体が変わっていくのがわかると思うし、モチベーションにもなるはずです!
なので、まずは簡単なことで良いから毎日1〜2種目でも取り組んだりというところから始められると変われるんじゃないかなと思います。
逆に言えば、最初の段階でたくさんのことを一気に実践しようとすると、数日後には辛くなって辞めてしまうと思うので…自分のレベルに見合ったことをコツコツ継続していきながら、少しづつレベルアップできたら良いのかなと思います!
今回のインタビューを通して、現役時代から今もなお輝き続けている阿部雅司さんに『挑戦』への熱い想いをお伺いすることができました。
これからもスポーツを通して様々な活動にご尽力されるかと思われますが、Cittaも阿部さんに負けないよう幅広い世代の方に向けて今後も運動・スポーツのサポートができればと思います!この度は貴重なインタビューをさせていただき、ありがとうございました!