『コラム』
- 有限会社ゴルフハウス湘南
- 2022/08/08
ゴルフの健康効果①~たくさん歩いて健康増進~
コロナがきっかけで、リモートワークやオンライン会議を導入する企業が増えました。
そのことで、通勤、出張など人の移動が減り、多くの人が運動不足に陥っています。
人間は動物です。
動物は動く生き物です。
動物は動かないと、生きる力が衰え、生命力がどんどん低下していきます。
リモートワークで奪われた運動機会“通勤”
私(小森)が主管するゴルフスク-ルにお越しいただくお客様の中にも、「平日はリモートワークでほとんど家から出ない」という方が多くいらっしゃいます。
そして、そのような方々から多く聞かれたのが、「肩がこる」「腰が痛い」、そして「太った(汗)」といったカラダの不調を訴える声です。
コロナ以前は“通勤”という運動がありました。
自宅から駅まで歩き、電車に揺られ、会社の最寄り駅から会社まで歩くといった移動は、知らず知らずのうちに人に運動させていました。
では通勤はどの程度の運動量なのでしょうか?
METs(メッツ)という運動量を表す単位があります。
METs(メッツ/Metabolic equivalents)は、人が活動、運動を行ったときに、安静時と比べて何倍の代謝(カロリー消費)があるかを表しています。
ゴルフは、練習場が3METs、コースラウンドで4.5METs、ラジオ体操が4~4.5METsなので、コースラウンドはラジオ体操とほぼ同じ運動量です。
これに実施時間を掛けると「メッツ時」という単位になり、身体活動量を表すことができます。
ゴルフの練習を90分行えば、3.0×1.5=4.5メッツ時。
コースのハーフラウンドを2時間半かけて行うと、4.5×2.5=11.25メッツ時となります。
通勤の運動量を知るにあたり、歩いたり電車に乗ったりするMETs値を調べてみました。
- 普通に歩く⇒3.0METs
- 早歩きする⇒7.0METs
- 電車の中で立つ⇒2.0METs
- 電車の中で座る⇒1.3METs
例えば、自宅から駅まで10分歩いて、30分電車で立って揺られ、駅から会社まで10分歩いたとすると、メッツ時は次のように計算できます。
駅まで10分歩く3.0×0.16+電車で30分立つ2.0×0.5+駅から会社まで10分歩く3.0×0.16≒2.0メッツ時
これはゴルフの練習を約40分間行ったに相当し、通勤は結構な運動であることが分かります。
リモートワークの普及によって、通勤という貴重な運動機会が奪われたことによる損失は大きいといえるのではないでしょうか。
歩くことは健康増進に効果的
“通勤”という格好の運動機会が少なくなった今、月曜日から金曜日までリモートワークで心身共にガチガチに疲労している人は、是非休日にはゴルフを楽しんで欲しいと思います。
何故なら、ゴルフには人を健康にする要素が沢山あるからです。
ゴルフというスポーツの特徴の一つに「長い距離を歩く」ことが挙げられます。
日本のゴルフ場の平均距離は、1ラウンド(18H)の合計で約6,200ヤード(=5.7km)です。
この距離を歩くと、約7,600歩です。
もちろんアベレージゴルファーは左右にボールを曲げますので歩行距離は長くなり、1ラウンドで約10kmは歩くといわれています。
歩数にすると約13,000歩です。
厚生労働省が健康保持・増進のために推奨している1日の歩数は、男性が9,200歩、女性が8,300歩です。
1,000歩あるくのに要する時間は約10分といわれていますので、男性は1日約90分、女性でも1日80分ぐらいは歩かなければならない計算になります。
いくら健康のためとはいえ、ここまで歩くために時間が取れる人は少ないのではないでしょうか?
それをゴルフで1ラウンドプレーすることで、余裕でクリアできてしまうのです。
ゴルフは、健康づくりに必要な歩数を十分確保することができるというわけです。
では、歩くことがどれだけ身体に良いのかを考えてみましょう。
全身の筋肉の約70%は下半身にあります。
歩くことでこれをふんだんに使うことができるわけですが、このことで血流が促進され、心臓が鍛えられます。
重力で身体の下の方に溜まった血液を、心臓に送り帰す働きを担うのが脚の筋肉です。
ポンプのような働きをするのでマッスルポンプといわれています。
歩くことでマッスルポンプの働きが向上し、血液循環機能が高まります。
「脚は第二の心臓」といわれるぐらい、脚の筋肉は重要なのです。
血液循環機能が向上すると、体内の老廃物を身体の外に追い出すデトックスの効果も高まります。
歩くことで酸素を多く消費するので酸素を多く取り込もうとし、肺の働きも活発になります。
心臓や肺の働きが良くなると、疲労物質を酸化分解する能力が高まり、疲れにくくなります。
疲れたくないからカートに乗るのではなく、疲れにくい身体を作るために出来るだけカートには乗らず、積極的に歩きましょう。
また、歩行運動は有酸素運動です。
有酸素運動は脂肪を燃焼させるため、ダイエットにも良いのです。
それだけではありません。
酸素を多く取り込むため、脳への酸素供給量も増え、脳も活性化されます。
歩くことがどれだけ身体に良いか、ご理解いただけると思います。
歩いてラウンドすればスコアも良くなる
ゴルフの上達に、身体バランスを整える「コンディショニング」がとても大切であることは、Cittaのコラムでもお伝えしている通りです。
コンディショニングで骨格の歪みを整え、正しい姿勢を獲得することは、ゴルフの上達のみならず、健康の維持・増進には不可欠です。
スタート前の限られた時間の中で、より効果的にセルフコンディショニングを行うツールとして開発されたのが「ゴルフフィットネス」の運動プログラムの一つ、「パワーバランス運動」です。
パワーバランス運動は、ゴムホースのようなツールを左右均等にリズミカルに振る運動です。
この運動によって、身体が身体軸を中心に左右均等に適度にねじられ、身体バランスが整っていくのです。
※詳しくは以前公開のコラムをお読みください!
⇒ゴルフトレーニングで若返る!
この身体軸を中心にした、左右均等な捻転運動の代表格が歩行運動なのです。
なぜなら歩行運動には、左右の腕と脚を交互に前後に動かすことで身体のねじれが生まれるからです。
パワーバランス運動程の運動量はありませんが、歩行運動はセルフコンディショニングに最も手軽で効果的な運動というわけです。
更に、歩いてラウンドすればスコアも良くなります。
なぜなら、歩くことでプレーのリズムを作ることもできますし、歩く間に次のショットに必要な情報を収集したり、戦略を練ったりすることもできるからです。
最後に、歩き方の5つのコツをお伝えしましょう。
- 正しい姿勢で歩く
- 腕の振りは大きく
- 膝はつっぱらせず軽く曲げる
- 歩きやすい自然な歩幅で
- 軸は左右にブラさずバランス良く
この5つが大事なコツです!
特に①正しい姿勢は大切です。
頭のてっぺんからクレーンで引っ張り上げられているようなイメージで身体軸を意識し、背筋を伸ばして歩きましょう。
このように、歩くことは健康の維持・増進にとても役に立ちます。
そしてゴルフは、沢山歩くチャンスに恵まれています。
せっかくお金を払ってゴルフに行くのですから、できるだけカートには乗らず、自分の脚で歩きましょう。
スコアが良くなり、健康にもなり、仕事も絶好調で業績アップ。
一石三鳥ですね。
次回のコラムもお楽しみに・・・。