『コラム』
- 有限会社ゴルフハウス湘南
- 2022/09/12
ゴルフの健康効果③~認知症予防に効果的な“脳活ゴルフ”の仕方~
ゴルフは頭のスポーツといわれています。
どんなにナイスショットを連発していても、上がって見ると何故かスコアが悪い・・という人がいます。
一方で、チョロしたり林に打ち込んだりしても、上手くスコアをまとめてくる人もいます。
その差はズバリ!「頭」の差です。
良いショットを打ちながらスコアが悪い人は、コースの攻め方に問題があり、ナイスショットがスコアアップにつながっていないのです。
一方、ミスショットを重ねながらもスコアをまとめられる人は、たとえ思い通りのショットが打てなくても最悪の状態を回避し、大叩きが防げているといえます。
これは、体力や運動神経、スイング技術の差ではなく、コース戦略の差といえます。
そしてコース戦略を練るには頭(脳)をフルに使う必要があるのです。
ゴルフの健康効果を考えるシリーズの第3弾。
今回は脳を元気にし、認知症予防に効果的な「脳活ゴルフ」についてお伝えします。
ゴルフで脳を鍛えよう
良いショットを打ちながらスコアが伸びない人は、コースの攻め方に問題があり、ナイスショットがスコアアップにつながっていません。
一方、ミスショットを重ねながらもスコアをまとめられる人は、たとえ思い通りのショットが打てなくても最悪の状態を回避し、大叩きを防げているといえます。
その差がズバリ!
コース戦略の差です。
そしてコース戦略を練るには、頭(脳)をフルに使う必要があります。
戦国武将になぞらえれば、地盤のない所から立志した羽柴秀吉や、小国ながらも戦乱を駆け抜けた真田昌幸・信繁(幸村)親子のように、知力を尽くして勝ちを拾う戦い(ゴルフ)ができれば良いのです。
かつては、ある程度の年齢になると脳の神経細胞が増えることはない、歳を取れば脳が老化するのは仕方がない、と考えられていました。
しかし最近は、脳の神経細胞は年齢に関係なく、鍛えれば鍛える程増えることが分っています。
しかも、人間の脳は通常5%ぐらいしか使われていないといわれています。残りの95%は休眠しているわけです。
そのお休みしている脳を呼び覚ますには脳を使うことです。
脳を使えばシナプスという神経細胞をつなぐ接合装置が形成され、脳が活発に働くようになります。
筋肉を使えば鍛えられるのと同じで、脳も使えば使うほど鍛えられ、より機能するようになるのです。
その脳を鍛えるチャンスが、ゴルフにはふんだんにあります。
このチャンスを活かさない手はありません。
脳をフルに使い、戦略的に有利にプレーを進めればスコアアップにつながるだけでなく、脳の活性化にもつながり、認知症予防にも大いに役立つことでしょう。
ゴルフが認知症予防に効果的な理由
認知症といえば、少々話がゴルフから外れますが内閣府の調査によると、介護が必要な人、つまり要介護者の人数は、介護保険が始まった2000年は218万人でした。
これが2017年では、何と3倍近い633万人に増加しています。
そして、2019年の「国民生活基礎調査」で、要介護の原因でもっとも多いのが「認知症」であると発表されました。次いで「脳血管疾患」、「高齢による衰弱」と続きます。
つまり、脳を鍛え、活性化し、認知症を予防することは、自分自身が要介護になるリスクを減らす上でとても重要な取り組みであるといえるわけです。
認知症予防に効果的なのが「デュアルタスク運動」です。
デュアルタスク運動とは、別名「二重課題運動」と呼ばれ、運動をしながら計算するなどの“ながら運動”によって脳を活性化するものです。
ウォーキングをしながら足し算や引き算を行う、足踏みしながら右手が勝つように一人ジャンケンをする、などです。
ゴルフは、コース状況を把握し、戦略を練り、リスクヘッジしながら頭を使ってプレーを進め、「歩く」「ボールを打つ」という運動をします。
そしてコース内の距離表示などの情報を頼りに残りの距離を算出したり、またスコアを数えたりといった計算も行います。
正にゴルフは、自然の中で楽しみながら行うデュアルタスク運動といえます。
更にゴルフでは、適度なプレッシャーがかかるため脳に刺激が与えられ、脳が活性化します。
故にゴルフは脳を活性化し、認知症予防にも効果的なスポーツといえるのです。
狙いや距離は自分で判断
ゴルフは認知症予防に効果的ですが、更にその効果を高める「脳活ゴルフ」の仕方をお伝えしましょう。
まず意識したいのが「情報収集」です。
コース戦略を語る上で、この情報収集は不可欠です。
ホール全体のレイアウトや日々変わるピンポジションなどの情報を収集し、攻めるルートや狙うべき地点を判断しなければなりません。
その際、自身の体調やショットの調子を加味して考えることが必要です。
例えば、その日は右に曲がりやすい傾向にあるなら、それを考慮し、あらかじめフェアウェイの左サイドを狙うなどです。
個々のショットに挑む際も、狙い所までの距離は勿論、風の状況やボールのライ、高低差などの情報収集に努めなければなりません。
風や高低差を考慮せず、残りの距離のみからクラブを選択したばかりに、グリーン手前のバンカーに落としてしったというのはよくあることです。
これでは良いスコアは望めません。
そして、その際大切なことは、残りの距離は可能な限り自分で判断するということです。
「距離を測る」という行為は、脳の活性化にはとても有効です。
すぐにキャディさんに聞いてしまわず、まずは自分の目で見て判断をし、それを確認するつもりでキャディさんに尋ねるとよいでしょう。
また最近ではGPS機能を搭載し、カートからピンまでの距離が正確に表示されるカートが増えてきました。
ハンディタイプの距離測定器や、腕時計タイプのそれもかなり普及しています。
しかしそのようなモノに頼っていては、脳を活性化する「脳活ゴルフ」のチャンスを見す見す逃してしまいます。
まずご自身の目でピンを見つめ、残りの距離を判断するよう心掛けてください。
パッティングで脳を活性化
パッティングはスコアメイクの上でとても重要です。
ドライバーは使わないホールもありますが、パッティングはチップインやホールインワンでも出ない限り、すべてのホールで行います。
ショットが多少左右に曲がっても、努力次第でリカバリーすることもできますし、頭を使えば曲がることを利用して有利に攻めることも可能になります。
しかしパッティングに関しては、入らなければそれで1打プラスとなってしまいます。
プロの世界で「パット イズ マネー」といわれるのはこのためです。
このようにパッティングはスコアメイク上とても重要ですが、脳の活性化という観点からも重要です。
よく転がるグリーンを「速い」、あまり転がらないグリーンを「重い」と表現しますが、グリーン上のボールの転がり具合はコースによって異なります。
また同じコースでも、グリーン上の整備の仕方や芝の刈り込み方、更には天候などによっても大きく変わってきます。
よく晴れた天候でグリーン面が乾いていたら速くなりますし、雨が降り、グリーン面に水を含んでいるときは重くなります。
また、グリーン面はカーペットではなく天然の芝生です。
芝生は生き物ですので成長します。
ですから、朝のスタート時と夕方のラウンド終盤では、芝生が成長するためグリーンの速さが変わってきます。
このように一つとして同じではないグリーンでパッティングを行うには、より多くの情報収集が必要です。
これがスコアメイクのカギとなり、更には脳の活性化の絶好のチャンスになるというわけです。
グリーン上で、自分が打つ以外の時間をただボーとしているのではなく、しっかりと情報収集し、スコアメイクと脳活に役立ててください。
グリーンにはいち早く到達を
グリーンでより多くの情報を収集するコツは、ボールがグリーンに乗ったらいち早く移動し、誰よりも早くグリーンに到達することです。
それは、情報収集に必要な「時間」を作るためです。
あなたより先にパッティングを行う人がアドレスに入っていたら、あなたも含め周りの人は動いてはいけませんし、できるだけ打つ人の視界に入らないよう、立つ位置にも配慮しなければなりません。
そのような状況では、情報収集しようと思っても得られる情報は限られます。
ですからグリーンでの情報収集は、他のプレーヤーがグリーンに来るまでの時間を利用することが望ましいのです。
早くグリーンに到達すれば、他のプレーヤーの邪魔をすることなく、グリーンの回りを自由に動き回ることもできますし、自分のボールとカップまでの距離、グリーン面の固さ、傾斜や芝目などの情報を収集する時間が取れます。
そうなると、他のプレーヤーのパッティングをよく観察し、参考にする余裕もでてきます。
いち早くグリーンに到達するためには、できるだけカートに乗らず、自分の脚で歩くことをおすすめします。
カートに乗って他のプレーヤーと一緒に行動していたのでは、そのような時間を得ることはできないからです。
自分の脚で素早く移動し、いち早くグリーンに到着するようなプレーを心掛けてください。
歩くことの効能やゴルフの利点は、前回のコラムを是非ともお読みください。
⇒ゴルフの健康効果①~たくさん歩いて健康増進~
若い頃は、試験勉強などで脳を鍛える機会が豊富にありました。
しかし、ある程度の年齢になると脳を鍛えるチャンスは減ります。
しかも今では、パソコンやスマホの普及により、モノを考えたり覚えたりしなくても情報はいつでもどこでも手に入る時代になりました。
出張の際、かつては時刻表と路線図を手に行き先までの最短ルートは脳を使って考えていましたが、今ではスマホのアプリがやってくれます。
現代人は、交通機関の発達により運動不足陥っているだけでなく、脳の鍛錬不足にも陥っているというわけです。
脳の鍛錬不足を感じたら、ぜひ「脳活ゴルフ」を楽しみましょう。
そしていつまでも認知症知らずの元気な脳を保ってください。
次回のコラムもお楽しみに・・・。